JA(農協)は、人々が連帯し助け合うことを意味する「相互扶助」の精神のもとに、組合員農家の農業経営と生活を守り、よりよい地域社会を築くことを目的としてつくられた協同組合です。この目的のために、JAは組合員の農業経営、技術指導や生活についてのアドバイスを行うほか、生産資材や生活に必要な資材の共同購入を行ったり農産物を共同で販売したり、農業生産や生活に必要な共同利用施設の設置などを行っています。また貯金の受け入れや融資を行う信用事業や万一の場合に備える共済事業など、さまざまな事業や活動を行っています。さらに最近では、高齢者への福祉活動や学童農園への支援、ファーマーズマーケットなど地域社会とのつながりを強める活動に取り組んでいます。
JAの組合員資格には、正組合員(農家)と准組合員があります。このため農家でない人でも、それぞれのJAで定めた加入手続きに従い、出資金を払い込めば、准組合員として組合員の資格を得てさまざまな事業を利用することができます。近年は農家でない人の加入が増え、准組合員が組合員全体の4割を占めています。
JAの葬祭事業への取り組みは大正時代までさかのぼることができます。そのころJAは産業組合と呼ばれていました。「相互扶助の精神」のもと、葬具(祭壇等)の共同利用(貸出)を行っていました。JAの葬祭事業は、このような形態で昭和40年ころまで行われてきました。その後葬儀を業者に依存する形が一般的になった昭和40年代から、JAもこれまでの形態から葬儀のお手伝いも含めた形態に変わって現在に至っています。しかし、形は変わっても「相互扶助の精神」は変わりません。
神奈川県JA協議会より