エンディングノートとは、病気などで判断力を失うような状況になったとき、人生の終末期を迎えるにあたり、また死亡したときにしてほしいことを書き留めておくノートです。
エンディングノートに書く内容は自由です。
エンディングノートとよく混同してしまいがちなものとして遺言書があります。
本人の希望を記すこともあれば、記載しておけば、もしもの時にも遺された家族が困らない、といった事柄もあります。
しかし、エンディングノートには法的拘束力がないという点で遺言書とは大きく異なります。
エンディングノートは、以前から主に葬儀の事前相談を希望する方などに、販売、または無料で配布されていました。
エンディングノートには、決められた書き方はありません。
もしもの時は、延命処置はしないでほしいと、いつも言っているから大丈夫という方もいるかもしれません。しかし、実際にその場になったとき、家族にはなかなか決断できるものではありません。そんな時、エンディングノートに本人の手で書かれていれば、決断を後押ししてくれます。
保険や年金などについての情報。さらに知人や友人の連絡先などについても残しておくと、もしもの時に連絡する先も迷わないで済みます。
相続に関する希望など、事前に身内に見られてしまうことで、トラブルにつながる可能性もあります。
エンディングノートには、重要な個人情報やデリケートな内容などを書くこともあります。
そのため、第三者の目につかない場所に厳重に保管しておくようにしましょう。
かといって、誰にも見つけてもらえないと自分の意思が反映されないので、エンディングノートを書いた意味がなくなってしまいます。
どのような子供だったか、どのような学生時代を過ごしたか、どのような職場に就職をして、どのような結婚をしたかなど、振り返りながら書いてみてください。
自分の人生を振り返ることで、今後するべきことが見えてくることもあります。
自分が持っている資産について、ここにまとめておきます。
資産について記すときには、注意も必要です。通帳や印鑑、保険の証書、年金証書などの保管場所も明記しておいた方が望ましいのですが、あまりすべてを書いてしまうことによるリスクもあります。
預貯金、保険、年金については本人が死亡したことを届け出る必要があるので、忘れずに記載するようにしてください。
恥ずかしいからと借金の存在を家族に隠している人もいますが、借金があると分かれば遺族は「相続放棄」の手続きをすることができます。
一人暮らしでペットを飼っている場合には、そのことについても書いてください。
ペットを引き取る人が困らないように、ペットの健康状態や性格、好みの餌など、詳しい情報を記載しておくようにしてください。
自分が家族をどれだけ大切に思っていたか、共に過ごした時間がどれだけ幸せだったか、ありのままの気持ちを綴りましょう。その気持ちが、遺族にとって最高の宝物となります。
認知症や病気の末期症状で自己判断ができなくなる前に、どのような終末医療を受けたいかなどについてしっかりと考えておきましょう。
エンディングノートとは、人生の終末期を迎えるにあたり、病気などで判断力を失うような状況になったとき、また死亡したときにしてほしいことを書き留めておくノートです。